どうも、べにまるです。
今回はA.O.M.のイコライザープラグイン、tranQuilizrを紹介します。
A.O.Mというブランドはあまり聞きなれない人も多いかもしれません。
新進気鋭のプラグインビルダーといった感じのブランドで、独自の工夫を盛りこんだ一味違う製品が魅力的です。
このtranQuilizer、私が最近とても気に入っているEQです。
MIXでも全チャンネルに刺しちゃうくらい使用頻度の高いプラグインになっています。
・機能やサウンドの特徴
・他のプラグインとの比較
・オススメできる人
についてお伝えできればと思います。
特徴
自動でゲイン調節してくれる
このプラグイン最大の魅力はAGC(オートゲインコントロール)という機能です。
これがどういう機能かというと、EQを通す前のゲインと、EQ後のゲインを一定に保ってくれるというものです。
例えばEQでローをブーストすると、それに伴って音量もがっつり上がってしまいます。
するとEQが適切かどうかに関わらず、なんだか良くなったように感じてしまう事はありませんか?
AGCはEQによる音量の変化を自動的に調整してくれるので、音量にダマされずにEQに集中できます。
重要・不要な帯域が手に取るように分かるので、的確に処理を行っていく事ができます。
独特のシェルビングカーブ
このプラグインは、シェルビングのQを絞る事で、独特のピークを持たせることが出来ます。
シンセに詳しい人なら、フィルターのレゾナンスと同じだと言えばわかり易いでしょうか。
PultecのEQで同じ周波数をブースト&カットした際のカーブに似ていますね。
シェルビングのカーブにピークを持たせると、ブーストorカットの効果が際立ちます。
反対に、Qを広くしてピークを無くせば、非常になめらかなサウンドになります。
これによって、非常に様々な状況に対応する事ができます。
相性の悪い楽器もなく、これ一つで何でもやってしまえるだけの汎用性があります。
マスタリングレベルのサウンド
tranQuilizrは透明なサウンドで、柔らかくクリアーなキャラクターが特徴です。
とても素直なので、狙った通りにきびきびとカット&ブーストしていけます。
最大1536khzまでアップサンプリングする事が可能で、MSモードも備えているため、
マスタリングにも使っていけるプラグインになっています。
もちろん、アップサンプリングを控えめにすれば軽いので全Chに刺しても大丈夫です。
誰にでもオススメできる
AGCのメリットは大きい
このtranQuilizrは誰にでもオススメできるプラグインだと思います。
AGCによってEQ処理を正確にモニタリング出来るメリットは計り知れません。
EQにまだ自信が無い人はもちろん、スピーディーな作業を行いたいと思っている上級者にも魅力的な機能だと思います。
まとめ
・自動ゲイン調節が便利
・何にでも使える汎用性
・個人的No1イコライザ
私はかつてSSLやAPI550、Pultecなどのアナログモデリング系EQを好んで使っていました。
ですが、このプラグインを導入してからは殆ど何でもこれ一つでやってしまうようになりました。
AOMはAGCを搭載したマスタリング用リミッターである「invisible limiter」もラインナップしており、こちらも非常に使い勝手の良いプラグインとなっています。
次はぜひAGC搭載のコンプレッサーを作って欲しいところですね。