どうも、べにまるです。
コーラス(ハモり)のミックスって、地味に難しいですよね。
テキトーに鳴らすとボーカルラインとぶつかってメロディがあいまいになってしまったり、かといって音を小さくすればコーラスが入っている意味があまりなくなってしまったり・・・
コーラスの処理において重要なのは、音量は低く、存在感は強くのイメージです。
そのためには以下の処理が最適です。
・強めにコンプレッション
・音の目立つ部分をカット
コンプレッサーを強めに掛けると、同じ音量であっても強い音圧が感じられるようになります。これを利用して、音圧>音量の状態を作りましょう。
さらにEQを使って、コーラスの低域・高域や音の芯をカットする事で、あえてボーカルに比べて地味なサウンドにします。
これらの処理によって、ボーカルラインを邪魔しない音量でありながら、しっかりと存在が感じられるコーラスを作る事ができます。
コーラスが上手く扱えるようになると、曲のレベルが大きくアップします。
自在に使いこなせるように頑張りましょう
がっつりリミッティング
コーラスにはコンプレッサーをかなり強めに掛けていきます。
コンプレッションというよりも、リミッティングのイメージが近いかもしれません。
・アタック早め
・リリース遅め
・レシオは高めの4:1~8:1
・-7db位のリダクション
この位のセッティングから始めてみましょう。
アタック早め・リリース遅めでハードにコンプレッションすると、角が丸く音圧感の高い、やや奥に引っ込んだサウンドを作る事が出来ます。
わざとコーラスを奥に引っ込ませることで、主役であるボーカルとの分離が格段に良くなります。
セッティングを詰める際は、必ずボーカルと一緒に鳴らしながらチェックします。
ボーカルの背後からコーラスが聴こえてくる状態を目指しましょう。
ロー&ハイをカット
コンプレッションが出来たら、次はEQで高域と低域を大胆にカットしましょう。
高域・低域ががっつり出ている音は目立ちやすいので、コーラスのような脇役パートには不向きです。
コーラスの音をカットしてわざと地味にしてやることで、まるでボーカルの一部であるかのような一体感が生まれます。
低域は180hz付近から-5db位カットしてみましょう。
同時に高域は6khz以上を-3db位カットします。
これだけで相当おとなしいサウンドになると思います。
ボーカルと一緒に鳴らしながら、カット量と周波数を調整してみましょう。
ボーカルとコーラスが一体となって聴こえる状態を目指します。
音の芯をカットする
コーラスを馴染ませる最後のテクニックは、コーラスの音の芯をカットする事です。
コーラスはボーカルと同じ人間の声を録音したパートなので、音の芯となる周波数がどうしてもボーカルと被ってしまいます。
コーラスにはカットを入れ、音の芯をボーカルに譲ってあげましょう。
かなり細めのQで1.1~1.5khz付近を-5db~-7dbくらいカットします。
ちょっと音が柔らかくなるかな?というぐらいがちょうど良いでしょう。
上手くカットできればコーラスとボーカルが綺麗に分離すると思います。
まとめ
ここまでの処理を押さえられれば、十分にボーカルと馴染むコーラスが作れると思います。
コーラスは現代のロック・ポップスにおいて必要不可欠なパートです。
一方で個人のDTMではコーラスを重要視する人が少ないのも事実です。
ここで手を抜けば楽曲のクオリティに直結してしまいますし、逆にコーラスをうまく扱えるようになれば大きなアドバンテージを得ることが出来ます。
「音量は低く、存在感は強く」
常にこれを意識しながらMIXしていきましょう。