どうも、べにまるです。
今回は脱初心者ドラムミックスのシリーズ第一回目として、オーバヘッドマイク(トップマイク)の処理を説明します。
ドラムセットの上1~2m位にステレオで設置され、セット全体のサウンドを収音するマイクですね。
このトップマイクはざっくりと
・ドラム全体の土台を支える
・クラッシュ/ライドシンバルのマイク
という二つの役割があります。
ドラムの骨組みを形作る
トップマイクはセット全体の音を収音しているため、各パーツの音がバランス良く収まっています。
そのため、このマイクを土台にして、各タイコのマイクを付け足すようにしていくと、バランス良くドラムトラックを組み立てる事が出来ます。
また、トップマイクはドラムセットから1~2m離れて収音するため、そのサウンドには空気感がふんだんに含まれています。
スネアやバスドラのマイクだけでは不足しがちなキレや輪郭を補うイメージで音を形作っていきましょう。
シンバルマイクとしての側面
トップマイクのもう一つの大事な役割は、クラッシュやライドシンバルのマイクとしての働きです。
クラッシュやライドシンバルは、スネアやハイハットの様に専用のマイクが用意されていない事が多いので、トップマイクだけで十分にサウンドが成立している必要があります。
もしシンバルの高域(トップエンド)が十分に伸びきっていないように感じたら、思い切ってローミッド以下(180hzとか)をシェルビングEQで―5db以上カットしてみましょう。
相対的にハイが強調され、自然なキレを出すことが出来ます。
この時、ハイ(8khzとか)をブーストしても良いのですが、ブーストはバランスが崩れやすく、ドラム全体の土台としての安定感が失われてしまうので、なるべくローカットで対応したほうが良いです。
土台を支える安定感を
トップマイクはそのままだとフレーズによって音量(ダイナミクス)がバラバラで、クラッシュが鳴ったりバスドラが消えたりするたびに骨組みがフラフラと動いてしまい安定しません。
そこでコンプレッサー(リミッター)でがっつりと潰してあげる事で、安定感のある土台をしっかり固めることが出来ます。
・レシオ4:1~8:1
・アタック早め(1ms以下)
・リリース中間(100msくらい)
・7~10dbリダクション
初めはこのくらいのセッティングからスタートしてみると良いでしょう。
まとめ
・トップマイクはドラムの骨組み
・ローをカットしてシャープ&クリアに
・早めのコンプでがっつり潰す
トップマイクのサウンドが良くできているかどうかで、曲全体のクオリティが決まってしまうと言っても過言ではありません。
どっしりとした安定感のあるドラムトラックを作れるよう、頑張っていきましょう。
ドラムミックス目次
vol0 曲のクオリティはドラムで決まる
vol1 オーバーヘッドが一番大事
vol2 キック/バスドラムの低音を出す
vol3 スネアの抜けを良くする
vol4 ハイハットのキレを出す
vol5 タムは定位が大事
vol6 ルームマイクで響きを付ける
vol7 バスコンプを使いこなす