どうも、べにまるです。
今回はドラムミックスのコツ第5回として、タムの処理を解説していきます。
タムは曲中で鳴る頻度も少なく、おろそかにされがちなパーツかもしれませんね。
ですが、タムは処理が甘いとキメのフレーズで盛り上がりきらないなど、曲のメリハリに直結する部分です。
キックやスネア程ではないにしろ、クオリティの高いドラムトラックを作る上では避けて通れないパートです。
スネアからの流れを作る
タムの処理で最も大事なのは、スネアからハイタム、ロータムを通ってフロアタムへと、流れるようにサウンドが繋がるようにする事です。
そのためには「音量・定位・音色」の3つの面でそれぞれスネアとのバランスを取る必要があります。
「音量」に関しては簡単で、スネアからフロアタムまでフレーズを回した時に、不自然な音量のデコボコが無いようにします。
全部均等にしてしまうよりは、フロアタムをやや大きめにすると気持ちいいかもしれません。
その場合は
スネア=ハイタム<ロータム<フロアタム
のイメージで音量バランスを取ると良いでしょう。
定位が重要
「音量・定位・音色」の3つが大事だと述べましたが、この中でも一番大事なのは「定位」です。
ドラムフレーズの動きに合わせて、自然な広がりを演出してあげましょう。
一般的なハイタム・ロータム・フロアタムのドラムセットなら、
・ハイタム・・・L20%
・ロータム・・・R20%
・フロアタム・・・R40%
位から始めて、曲に合わせて調整していくと良いでしょう。
もっと広げても良いですが、どんなに振っても左右80%までにしたほうが、LRのバランスが崩れなくて良いです。
処理はスネアに習って
最後に「音色」です。
タムも例のごとく、素のままだと他の音とぶつかり合って抜けてこないので、EQでクリアにします。
基本的にはスネアと同じイメージでEQすれば大丈夫です。
タムの音の芯は120hz~180hz付近です。
120hz前後からシェルビングEQで3~5db程ローカットしましょう。
サウンドにメリハリが生まれると思います。
重たいサウンドのフロアタムを使っている場合にはカットを始める周波数を120hz位まで落としても良いでしょう。
フロアタムは定位がサイドに振られるため、ベースやキックとのローのぶつかりには多少目をつむることが出来ます。
まとめ
・スネアからの繋がりが大事
・最重要なのは定位
・処理はスネアに習って
タムは各々で処理をしても良いですが、ステレオバスにまとめると管理が楽になります。
タム全体で音量を上げ下げしたい時など、毎回ひとつひとつバランスを取るのは面倒ですからね。
ドラムミックス目次
vol0 曲のクオリティはドラムで決まる
vol1 オーバーヘッドが一番大事
vol2 キック/バスドラムの低音を出す
vol3 スネアの抜けを良くする
vol4 ハイハットのキレを出す
vol5 タムは定位が大事
vol6 ルームマイクで響きを付ける
vol7 バスコンプを使いこなす