Fuzz

Fuzz Faceを使いこなそう!【ファズのすゝめ】

fuzz faceを使いこなそう

どうも、べにまるです。
今回はFuzzのすすめシリーズ第4段として、Fuzz Face系のペダルを使いこなす為のコツについてお伝えします。

Fuzz Faceは他の歪エフェクターと比べるとかなり独特の挙動をするペダルです。
普通のオーバードライブやディストーションペダルを使うような感覚で扱うと、「???」となる部分が多いかもしれません。
なんだかいまいちピンとこないまま、「あんまり使えないや・・・」と手放してしまったなんて話もちらほら・・・

今回はそんな人のために、クラシックなFuzz Face系のペダルとうまく付き合っていく為のコツを紹介します。
ざっくりとテーマは2つ。
1.Fuzz Face特有のセッティング方法
2.鈴なりを有効活用しよう

Fuzz Faceは少しクセを理解してあげれば、とても魅力的なサウンドを奏でてくれる素晴らしいペダルです。
ぜひコツを掴んで、そのファットなサウンドを味方に付けましょう。

Fuzz Face特有のセッティング方法

アンプは軽いクランチに

早速アンプをクリーンにしてペダルをON!
と行きたいところですが、Fuzz Faceは少しクランチ気味のアンプに繋いだほうがバランスの良いサウンドになります。

もともとアンプをドライブさせたような歪み方をするオーバードライブやディストーションと違って、Fuzz Faceの歪はムームーとした鼻づまりな音。
ペダル単体ではどうにも野暮ったくてバランスの悪いサウンドになってしまいます。

これが、アンプをほんのりクランチ状態にして、Fuzz Faceで軽くブースト気味にすると、明るくてヌケ感の良いサウンドになります。
Fuzz Faceの野太すぎる音と、アンプの明るい響きがうまく噛み合って、ワイルドで太さのあるトーンバランスになるのですね。

Fuzz Faceが生まれた時代には、今のようにウルトラクリーンなアンプはほとんど無く、クリーンなのか歪んでるんだか曖昧なサウンドの物がほとんどでした。
そんな古いアンプを再現するイメージで、強く弾いた時にバリっと感じるようにゲインを設定し、Fuzz Face本来の輝きを引き出してあげましょう。

ツマミは3時方向に

さて、アンプの準備も出来たところで、いつもどおり全部のツマミを12時方向にセットしてサウンドチェック!
と行きたいところですが、伝統的なFuzz Faceの場合はVolume・Gain(FUZZ)共に3時方向からスタートするのが良いでしょう。

Fuzz Faceの回路はとても原始的なので、ICを使って増幅するODやDSと比べると大きな音量を稼ぐ事が出来ません。
Vol12時では音量が全然足りず、大体2~3時でやっとバイパス時の音量に近づきます。

また、先ほど「クランチ状態にしたアンプを軽くブーストすると、明るくてヌケ感の良いサウンドになる」とお話しました。
Fuzz FaceのVolを上げて、ブースト気味にアンプに突っ込むことで、太くハリのあるサウンドを作ることが出来ます。

私なんかは、いつもVolをMAXにしてスタートしてます。
他のFuzzオタク達にも「VOLは問答無用で常時MAXだぜ!」っていう人は多いみたいですね。

Fuzz Faceのサウンドチェックをする時は、Vol3時からMAXの間でオイシイポイントを探しましょう。

GainはToneだと考える

普通の歪エフェクターであれば、ちょっと歪過ぎかな・・と感じたらGainノブ下げることで調整しますよね。
ですが、Fuzz FaceのGain(FUZZ)ノブを絞ると、ゲインが下がる以前に元気の無いモコモコサウンドになってしまいます

反対にGainを上げると、ギャリギャリとした高域が目立つようになります。
そう、Fuzz FaceのGainノブは、歪の量を調整するのではなく、音の明るさ・高域をコントロールする、つまりToneノブだと考えるのが良いでしょう。

Fuzz Faceは「とにかくデカイ信号を流して歪ませる」という原始的な構造をしているため、スウィートスポットが狭く、しっかりGainを上げて電気を流してあげないとまともな音になりません。
Volと同じく2~3時方向を中心として、目的のトレブル感が得られるように調節しましょう。

慣れてくるとむしろ通常のToneより合理的というか、わざとらしさの無いサウンドシェイプができます。(”倍音”のコントロール、というヤツですね)

じゃあ、肝心のゲインはどうやって調節すればいいんだ!と思うところですね。
それは次の”鈴なり”を使って実現します。

鈴なりを有効活用しよう

“鈴なり”サウンドは、Fuzz Faceに与えられた非常に強力な武器です。
これを使いこなせれば、Fuzz Faceひとつでクリーン~ディストーションまで自由自在にサウンドメイク出来るようになります。

鈴なりサウンドを出そう

と言っても、鈴なりサウンドを出す事自体はとっても簡単です。
太いリードサウンドが得られるようにセッティングしたFuzzFaceをONにしたまま、ギター本体のVolを7位まで絞ります

たったこれだけで、ガラスのように透明な「シャリ~ン」とした不思議サウンドを出すことが出来ます。
まるで高級アンプのクリーントーンのようにナチュラルなサウンドで、カッティングやアルペジオに最適です。

と、ここまでは特にコツでも何でもありませんね。本題は次のお話。

鈴なりでゲイン調節

さきほど「Fuzz FaceのGainツマミはToneだと考える」と説明しました。
では肝心のゲインはどう調整すればよいのか。それにはこの鈴なりを利用しましょう

ギター本体のVolを7位まで落とせばクリーン(クランチ)になりましたが、今度はVolをほんの少し(本当に少し!目盛りで言えば1にも満たない)だけ絞ります
すると、ギュッと詰まっていた歪の密度が薄まって、あっさりとしたゲイン感を得ることができます。

これを使ってゲインを調節していきましょう。
Fuzz Faceの野太いサウンドは、どれだけGainツマミを回そうとも暑苦し過ぎてバッキングには合いません。
そこで鈴なりを利用してゲインの密度をコントロールすることによって、アンプのGainノブを回すようなイメージでサウンドメイクする事が出来ます。

バッキング時にはギターのVolを搾っておいて、ここぞと言うときにMAXにして太いリードサウンド、なんてことも出来ますね。
あらかじめセッティングされた音しか出せない歪ペダルと違い、自分や周りのサウンドに応じて手元で自在にゲインを調整できる。これは非常に大きなメリットです。

ぜひ鈴なりサウンドを使いこなして、サウンドの表現力を磨きましょう。

まとめ

簡単にでしたが、Fuzz Faceを使うコツを紹介してきました。

ざっくりおさらいすると
・アンプはクランチで
・Vol、Gain共に3時が基本
・GainツマミはToneだと考える
・歪の量はギター本体のVolで調節

Fuzz Faceには、一般的なエフェクターの常識が全く通用しません。
その挙動の独特さは、他の歪ペダルとは切り離して考えるべきだと思います。
それは裏を返せば、Fuzz Faceの太い音色は、他の歪エフェクターでは絶対に出せないという事。
ハイテクな歪ペダルが生む”作られた”サウンドに飽きてしまった方、ぜひFuzz Faceを使い倒してみてはいかがでしょうか。

以上、Fuzz Faceの使い方でした。

さて、困ったことにBIG MUFFや他のFuzzとなると全く別のコツが要ります。
それはまた別のお話・・・

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