機材紹介(DTM)

ギタリストにお勧めしたい3つのプラグイン

Plugin_guitar

どうも、べにまるです。

最近、ボーカロイドや弾いてみた動画などをきっかけに、DTMの世界へと足を踏み入れたギタリストは多いと思います。
何曲か完成させ、そろそろ少しMIXにも慣れてきたかなと感じる頃になると、誰もが必ず一度は悩むのが「プラグイン」の事。

巷に溢れるプラグインの数はあまりに膨大で、どれを選べばいいのか悩みます。
また、似たような製品も多く、どこが違うのかイマイチわかり辛いことも多いですね。

そこで今回は、ギタリストという目線で見たおすすめのプラグインを紹介したいと思います。

ギタリスト向き、となれば欠かせないのは以下のポイント。
・アンプやエフェクターのように直感的な操作性
・アナログ感のあるサウンド

これらの条件にマッチするプラグインを、EQ、コンプ、ディレイの3つに分けて紹介して参りましょう。

EQ:WAVES Scheps73

まずはEQ部門。
EQはNEVEの1073というコンソールモジュールをモデリングした「WAVES Scheps73」がお勧めです。

Waves Scheps73

NEVEと聞くと、詳しい人であればマイクプリアンプを思い浮かべるかもしれません。
しかし実は、EQやコンプレッサーも素晴らしいサウンドを持っています。

おすすめする最大の理由は“扱い易さ”

Scheps73のEQは周波数がある程度固定されており、迷わず設定できます。
「それでは汎用性が低く、幅広く使えないのでは?」と思ってしまいますが、実際には生楽器のオイシイ帯域を上手く押さえたEQポイントになっているため、音作りに関して不自由を感じる事はほとんどありません。

またcheps73は、掛かり方がどことなくギターアンプのEQに近いので、ギターのサウンドメイクと同じような感覚で、直感的に音を作ることが出来ます。

DAW付属のいかにもなデジタルEQでは、数値やグラフばかりが気になって、しっかりと耳でサウンドを判断することが出来なくなってしまう場面が多々あります。
そんな場合にはScheps 73のようにシンプルなEQを使い、己の耳で的確に音を作っていきましょう。

NEVE1073をモデリングしたEQは、WAVES以外にも多くのブランドからリリースされていますが、その中でもScheps73はかなりアナログ感の感じられるサウンドを持っているように思います。

ちなみに、同じく直感的なEQとしてよく紹介されるのがこちらのWAVES API 500A。

API550

こちらも素晴らしいEQではあるのですが、NEVE1073タイプと比べて周波数ポイントが細かく迷いやすいのと、やや掛かり方が独特なため、ある程度熟練した玄人向けのEQかもしれません。

Comp:WAVES CLA-76

お次はコンプレッサー。
コンプレッサーのお勧めは、LN1176というコンプレッサーの名機をモデリングした「WAVES CLA-76」です。
WAVES CLA76
「なんだ、1176か・・・」と思われる方もいるかもしれませんね。
それもそのはず、1176と言えばド定番の名機(ギターアンプで言えばJCM800くらい)であり、ここで改めて紹介されるまでもないぞ、という人も多いかもしれません。

しかしながら、ギタリストにおすすめのコンプレッサーといえば、これを差し置いて他には無いと思います。

これをオススメする理由は二つ。
まず一つは、ギタリストの耳に馴染みのあるサウンドであること。
単純にこのコンプレッサーがロックの名盤で多く使われているというのも勿論ですが、それに加えて1176の音色はギターアンプやオーバードライブの質感に近い雰囲気の掛かり方をします。

もちろんガッツリ歪むという意味ではなく、Inputを上げるに従ってどことなくロックなミドルが強調されていきます。
この音が嫌いなギタリストはいないのでは?と言えるほどの、王道的なアナログサウンドを持ったコンプレッサーだと思います。

もう一つの理由は、なんといってもイージーオペレーションであること。
コンプレッサーといえば、ギタリストにとって馴染みの薄いアタック・リリースのパラメータに面食らう事が多いですが、1176タイプのコンプレッサーは殆どの場合、「アタック最遅、リリース最速、レシオ4:1」付近で使われます。

CLA76_2

とりあえずこのセッティングにしておけば、あとはどれだけInputを上げてリダクションを掛けるかだけに集中する事ができます。

「コンプは1176に始まり、1176に終わる」と言われたりもしますが、まさしくその通りのキングオブ・コンプだと思います。

Delay:WAVES J37

最後はディレイ。
コンプやEQはこだわりのプラグインを持っていても、ディレイは未だDAW付属のものを使っている、という人は多いのではないでしょうか。
そんな人はぜひ「WAVES J37」のようなテープエコー系のディレイを使ってみましょう。
WAVES J37
*J37はディレイとしてよりも、マスタートラックにアナログテープの質感を与える「テープシミュレータ」として使われることの多いプラグインですが、ディレイの質感を細かく調整できたり、返り音にテープらしいサチュレーションを付与できたりと、本格的なテープエコーとしても十分すぎるほど使えるようデザインされています。

最近のDTM界隈では、録音時に極力エフェクトを掛ずにドライな音で録っておいて、MIXの際にプラグインでディレイやリバーブを掛ける、いわゆる「後掛け」が主流になっているように思います。

ところが、このディレイやリバーブのキャラクターが楽曲全体の雰囲気に与える影響は、思っている以上に大きなもの。
普段はこだわりのディレイペダルを使っているのに、MIXに使うプラグインはテキトーなもの、では非常に勿体無いです。

ギターソロなどがっつりと長めのディレイを掛ける場合には特に重要です。
いかにもデジタルな、ドライ音をそっくりそのままリピートするようなプラグインでは、なかなかナチュラルな響きやオケとの馴染みが得られない場合があります。

J37のように程良くアナログ感を持ったプラグインを使う事で、立体感のある空間演出を施す事が出来るようになります。
日頃慣れている、ギターにディレイペダルを掛けるのと同じような感覚でサウンドを作れるのも魅力ですね。

テープエコー系のプラグインは種類が少なくて選び辛いのですが、J37以外であれば「SoundToys EchoBoy」がおすすめです。

Echoboy

EchoBoyのほうがやや操作が複雑ですが、その分できる事も多い多機能なディレイです。

ディレイは、慣れてくるとボーカルにスネアにと様々な応用を利かせることのできるエフェクトです。
ぜひお気に入りの一台を用意し、じっくりと使い込んでみて下さい。

まとめ

今回はギタリストにお勧めのプラグインを紹介してきました。

計らずしてWAVES3連発になってしまいましたが、やはりWAVESのプラグインが持つナチュラルなサウンドは、ギター等の生楽器に使い易いように思います。
WAVES以外でバンド楽器に親和性の高いブランドといえば、Slate DigitalやPlugin Alliance、Universal Audioあたりでしょうか。
(その辺りはまた別の機会に・・・)

今回紹介した製品以外でも、プラグインに目を向ける際には、
・アンプやエフェクターのように直感的な操作性
・アナログ感のあるサウンド

この二つのポイントを思い出してみてください。

きっと長く使えるプラグインが見つけられると思いますよ。
以上、ギタリストにオススメのプラグイン紹介でした。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

更新の最新情報はツイッターをチェック!