どうも、べにまるです。
今回はOverDriveを使ったブーストによるサウンドメイクについて解説したいと思います。
アンプをクリーンに設定して、歪ペダルを中心に行う音作りは、とても楽しい一方で泥沼にはまりやすい印象があります。
・やればやるほど人工的なトーンになっていく
・ペダルをアレコレ変えて見るものの、いまいち納得いくサウンドが作れない
そんな時はぜひ一度初心に帰り、アンプとBoosterだけを使ってシンプルに太いリードサウンドを作ってみましょう。
と言ってもやる事はとても簡単。アンプを軽く歪ませて、ゲインを低め&VOLを大きめにしたODを突っ込むだけ。
たったこれだけで、多くのメリットを持つ魅力的なリードトーンを作る事ができます。
ソロに最適な音色
軽いクランチ状態にしたアンプをペダルでBoostすると、音量はもちろん、それ以上にゲインが大きく増加します。
スタンダードな構造のアンプであれば、ブーストによる過大入力でヘッドルームがドライブし、まさに「アンプのオーバー・ドライブ」とでも言うべき状態になります。
これによって音の輪郭が大きく膨らんだような独特のコンプレッション感を得る事が出来るのですね。
サスティン、コンプレッション感ともに十分に稼ぐ事が出来るため、まさにギターソロに最適なサウンドであると言えるでしょう。
アンプのヘッドルームを利用して作るサウンドなので、エフェクター単体での音作りと比べると不自然なサウンドになりづらいのも特徴です。
あらかじめバッキングの音色をアンプだけ作っておいて、ソロ時にはBoostしてがっつりドライブ!といった使い方もオススメです。
ミドルを強調してヌケを良く
単純にゲインを上げるのであれば、アンプのGAINノブを回せば良いのでは?と思われる方が多いかもしれません。
しかし、アンプ単体でドライブさせた音と、Boosterを使って作った音色とでは、サウンドキャラクターが大きく異なってきます。
一般的に、エフェクターを使わずにアンプ単体で作ったサウンドは、高域~低域までしっかり出るレンジの広いサウンドが特徴的です。
そのため、アンプのGAINノブを上げるに従って音圧感の高い、ギラっとしたエッジが感じられる歪み方をする事が多いです。
一方で歪エフェクターは、古今東西さまざまな回路こそあれ、アンプ直と比べるとややレンジが狭くなるのが特徴です。
ペダル単体で音色を作る際にはネックになる事の多いこの特性ですが、アンプのBoosterとして使う場合にはむしろメリット。
ギターの芯であるミドルが程よく強調され、輪郭のハッキリしたソロ向きのサウンドになります。
一人で弾いているとあまり違いが感じられないかもしれませんが、特にバンドで他の楽器と混ざった時には、ヌケの違いを大きく実感できるでしょう。
GAINでミドルを調節
最近は、音量増加のためのBoostであれば、音に極力味付けをしないクリーンブースターが使われる事が多いですが、積極的な音作りを行う際には、ぜひTS系等のクラシックなオーバードライブを使ってみて下さい。
もちろんクリーンブースターでも全く問題は無いのですが、やはりミドルを強調できるという一点においてオーバードライブペダルは大きな強みを持っています。
この場合、ペダルのGAINツマミは歪の量をコントロールするというより、音をどれだけミドルに寄せるかというイメージで設定すると良いでしょう。
例えば、元々あまりレンジが広くない、スピーカー1発のコンボアンプの場合は、Boostに使うODペダルのGAINは極限まで下げたほうがクリアな音色を保つ事ができます。
逆にマーシャルなどの大型アンプでは、ペダルのGAINを少し足してあげたほうがガッツのあるトーンを作ることが出来るでしょう。
この辺りの設定は、使用するアンプやペダルによっても大きく変わるので、是非いろいろな機材でブーストし、感覚を掴んでみてください。
まとめ
・Boostサウンドはリードに最適
・ミドルを強調してヌケを良く
・ODを使うのはミドルに寄せるため
今回はOverDriveを使ったBoostについてお話しました。
一度Boostを使った音作りの感覚を掴むと、エフェクターを使ってクリーンなアンプを歪ませる際にも狙った音を作りやすくなります。
余談ですが、ODをBoosterとして使用する場合、ウン万円もする高級ペダルよりも、一万円を切るくらい安価な機種のほうが良い結果になる場合があります。
Boost時はペダル単体で音を作る場合とは違い、音のクリアさやレンジの広さよりもガツンと音を持ち上げる事が重要なため、あまり高級なコンポーネントに頼る必要が無いのですね。
もちろん使用機材や相性によって大きく変わりますが。エフェクターの世界はまだまだ奥が深いですね。