どうも、べにまるです。
今回はEmpress effectsのTape Delayを紹介します。
近年のディレイ市場はStrymonやTC electronicなど、たくさんのハイクオリティなデジタルディレイで溢れています。
これらのペダルは、ぱっと見て違いが分かりにくい上に、どれも価格が高くて安易に手を出せないので悩んでしまいますね。
さて、もしあなたがディレイに対して以下のようなイメージを持っているとしたら、今回紹介するペダルは非常にオススメです。
・U2のような雰囲気有るディレイサウンドが好き
・余計な機能はいらないからシンプルに高品質なディレイがいい
Empress effects TapeDelayは、シンプル&ハイクオリティなデジタルディレイです。
特に、テープらしい音程の揺れから生まれるモジュレーションは絶品で、暖かく美しい空間演出においては右に出るペダルがありません。
デジタルのキレイなサウンドとアナログっぽさをうまく両立しているペダルだと思います。
絶品モジュレーションサウンド
Empress TapeDelayはデジタルディレイらしいキレイなサウンドも出せるのですが、少しモジュレーションが強めなセッティングにした時の深みのあるサウンドが絶品です。
このペダルは”Tape Age”という、サウンドのキャラクターを切り替えるスイッチを装備していて、New・Vintage・Oldの3つから音色を選ぶ事が出来ます。
イチオシなのはOldモードで、これは使い古されたテープが生む歪と音程の揺らぎをシミュレートした味のあるサウンドキャラクターを持つモードです。
Newモードはデジタルディレイらしいクリアな音、VintageはOldとNewの中間といった感じのキャラクターです。
Oldほどこってり味付けをしたくない場合はこちらが合うでしょう。
oldやvintageモードのモジュレーションがとにかく絶妙で、サウンドに複雑で奥行きのある背景を与えてくれます。
ギターソロの際にうっすらとかけても良いですし、U2のようにテンポに同期したプレイでは圧倒的な色彩感を得ることが出来るでしょう。
他のディレイでは決して真似できない存在感を持ったペダルだと思います。
シンプルだが十分な機能
Empress TapeDelayは、シンプルですがかゆい所に手が届く優秀なディレイです。
ツボを押さえた切替スイッチやツマミによって、様々な場面に対応できる機能性を持っています。
特徴的なのは”Filter”というスイッチで、これはディレイ音にハイパス・ローパスフィルターをかける事ができる機能です。
暖かいディレイ音にしたい時はローパスをON、逆にシャープな音にしたい時はハイパスを、というようにスイッチひとつで多彩なサウンドを作る事ができます。
もうひとつ便利なのがOutputのVol調整を調整できる機能です。
このペダルはディレイ音の音量だけでなく、原音も含めた全体の音量を調節するツマミが独立して用意されています。
これは単純な音量調整はもちろん、ギターソロの時に音量をブーストしつつうっすらディレイも掛けるなど、色々な応用を利かせる事ができるナイスなツマミです。
音ヤセ一切なしで音量を増減する事ができるので、時にはディレイ音を0にして、単なるクリーンブースターとして使いたくなる位の性能です。
他にも裏ワザとして、Feedbackを最大にして発振させたり、Timeを0にしてコーラスエフェクトとして使ったりと、面白い使い方も沢山できます。
ツボを押さえたこれらの機能のおかげで、シンプルに見えて意外に幅広いバリエーションのサウンドを作れるペダルになっています。
ライバル製品との比較
ハイクオリティなデジタルディレイと言えば、Empressの他にもStrymonやTCelectronicといった、名だたるライバルが存在します。
これらのブランドの製品とEmpress TapeDelayの間には、どういったサウンドの差があるのでしょうか。
私は実際にStrymonやTCのディレイを何度も使ったことがありますが、深みのあるモジュレーションサウンドではEmpressの圧勝です。
TapeDelayのモジュレーションは、他社のディレイとは掛かりの深さが全く異なります。
一方で、クリアでハイファイなサウンドという点では他社に一歩譲ります。
ハイゲインなリードなど、シャープでクリアなディレイ音が最適なサウンドには、Empressは合わないかもしれません。
Emoress TapeDelayはサウンドの存在感が強いペダルです。
ディレイの温かな質感を活かしたい人にはオススメですが、透明感のあるサウンドが好みの場合は他ブランドのディレイを選択したほうが良いでしょう。
SuperDelay VintageMidifiedとの差
TapeDelayと同じEmpressブランド内にも、ライバルとなるディレイは存在します。
その名はSuperDelayという超多機能ディレイで、お値段なんとTapeDelayの2倍以上です。
このSuperDelayとTapeDelayの差についても気になってきてしまいますね。
結論としては、多機能すぎるSuperDelayから核となるテープエコーモードを取り出し、より扱いやすくしたのがTapeDelayだと考えて良いでしょう。
テープエコー風ディレイとしては2機種の間にサウンドの違いはほぼ存在しませんが、TapeDelayの方がタップテンポやモジュレーション量の調整など、機能的に扱いやすい設計になっています。
SuperDelayはハイクオリティなサウンドでありながら、リバースディレイ等の飛び道具まで充実した「最強のディレイ」です。
しかい、シンプルに質の高いディレイを求めているのであればSuperDelayよりもTapeDelayを選ぶべきでしょう。
まとめ
TapeDelayは、ディレイとしての高い基本性能と、深みのあるモジュレーションが自慢の魅力的なペダルです。
シンプルでありながらしっかりと個性があり、飽きのこないサウンドです。私もライブやRecでずっと愛用しています。
そろそろ長く付き合えるディレイが欲しいと感じている人は、ぜひ一度試してみてください。