Overdrive

Xoticの新ペダルSoul Driven AH【Allen Hinds】

Xotic Allen Hinds Soul Driven AH

どうも、べにまるです。
今回はXoticの新オーバードライブ、Soul Driven AHのサウンドチェックをしていきたいと思います。

大御所Xoticから、二度の発売延期を経てようやく発売されたこのペダル。
いったいどんなサウンドなのか、気になっている方も多いと思います。

実はAllen Hindsといえば私にとって最もFavoriteなギタリストNo1
そんなAllenの名を冠しているだけに、今回はサウンドチェックにも気合が入ります。

早速サウンドチェックしていきましょう。
結論からいうと、さすがはXotic & Allen。期待を上回る素晴らしいペダルでした。

しっかりしたコンプレッション

Soul Driven AHの基本的なサウンドキャラクターは、Xoticらしい柔らかくザラっとしたフュージョン寄りの音色。
それに加えて、ナチュラルにアンプをBoostしたような、心地よいコンプレッション感が特徴的です。

ゲインを上げるに従って、音がググッと持ち上げられていく感触が特徴的。
サスティンも十分あり、まさにフュージョン系の伸びやかなリードフレーズに合います。

もちろん、ゲインを絞れば極めてクリーンな状態にもなるので、ブースター的な用途もカバーできます。
どちらかというとバッキングよりは、どっしりとしたリードサウンドが得意なペダルだと思います。

流石のダイナミクス

圧倒的なピッキングニュアンスを誇るプレーヤーであるAllen Hindsの名を冠しているだけあって、演奏の強弱に対するレスポンスは高いです。

ローゲイン時はもちろんですが、ゲインを上げてしっかりとコンプレッションが感じられる状態であっても、音が抑え込まれるようなストレスはありません。

巷のモダン・ブティックペダルのように、ピッキングの強さで歪みに濃淡がつくというよりは、しっかり歪んでいてもアクセントが付けれるといった感じでしょうか。

十分なコンプレッションがある上に幅広いサウンドメイクがでできる(後述)ペダルとなると、どうしても加工感の強いサウンドになってしまう事が多い中、これだけナチュラルなレスポンスを保てるのは素晴らしいですね。

独特のトーン・コントロール

このペダル、「Tone」+「Mid Boost」という、一風変わったコントロールを備えています。
最初は戸惑いますが、慣れるとこれがかなり融通の利く方式である事が分かります。

Tone

Soul Driven AHにおける「Tone」は一般的なペダルのToneノブとは動きが異なります。

ノブを回すとすると高域+倍音がドラスティックに変化するだけでなく、音量も大きく増減します。
ローパス(ハイカット)フィルタ的な効果というよりは、ハイ側のゲインだけを独立してブースト/カットできるようなイメージですかね。

Tone上げめにするとかなり暴れますが、ヌケのよいオープンな音色を作る事が出来るので、
例えばフロントPUであっても”詰まった感じ”にならないのは良いですね。

積極的なサウンドメイクに使えるコントロールだと思います。

Mid Boost

このペダルで最も工夫を感じる部分です。

Mid Boostと聞くと「中域のブースト量を調整するツマミかな?」と思うところですが、Soul Driven AHのそれは一味違います。

ギターの美味しい部分を強調するためのMid Boostがもとから効いており、その「量」ではなく「周波数」を調節する事ができます。

ギターやアンプが変わると、音の芯となる帯域も変わってきますよね。
また、アンサンブルの編成や演奏環境によっても、ギターの強調したい帯域は微妙に変化します。

Mid Boostノブは、その時作りたいサウンドに応じて芯となる周波数をコントロールすることが出来るので、痒いところに手がとどく、柔軟なサウンドメイクを可能にしています。

もちろん、Toneコントロールと組み合わせてアグレッシブなサウンドを作る事もできます。
よく考えられていますね。

Bass Boost

Soul Driven AHは、Xoticお得意の内部DIPスイッチによるプラスαのコントロールを備えています。
2wayスイッチ×2のコンビネーションによって、ボトムエンド(低域)を3段階の強さで強調する事が出来ます。
SoulDriven AH switch
サウンドのローをシンプルにブーストして、音の重心を下げる事が出来るので、シングルコイルのPUでもう少し音圧感が欲しい場合などに重宝しそうな感じがします。

個人的に、内部DIPって結局デフォルトのままあまり変えない事が多いのですが、今回は積極的に切り替えていきたい効き方ですね。
触りづらいケース内部に置いておくには勿体無いくらい、使えそうなコントロールです。

まとめ

流石はAllen hndsの名を冠しているだけのことはある、巣晴らしいODだと思います。

・フュージョン系リード向きの、ナチュラルな音色
・高いダイナミクス、十分なコンプレッション
・融通の利くコントロール

独特のコントロールが功を奏し、自然なサウンドを保ちながらも幅広い調整を行っていく事が出来ます。
積極的にサウンドを加工しているのに、音のレスポンスが失われないのは感心します。

Xoticの技術、ここに極まれりといった印象です。
久々にかなりピンときたODペダルでした。

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